• こども建築

裏山を遊べる場所に、自然を生かした園庭【古里保育園】

2017年7月竣工の、東京都西多摩郡にある“古里保育園”。今回は園庭設計のコンセプトの一部をご紹介します。

木々の間にネットを張った、広大な遊び場

「裏山を遊べる場所にしたい」という師岡園長先生の希望が、このプロジェクトのスタートでした。梅の木が豊かに生い茂るさまを見て、まず思いついたのが、木々の間に広大なネットを張り、それを中心とした「ぼうけんの森」のイメージです。それまではたんなる雑木林でした。勾配はきついし、落ち葉が積み重なっていて、ぬかるみでひどく滑りやすい。そこで、くねくねと曲がった道を設けて、道じたいの勾配はゆるやかになるように設計しました。くわえて、豊かな土地の恵みを生かそうと、もともとの樹木や水を残し、ビオトープを設けました。

こどもとともに成長を続ける園庭

これからこの土地に本来棲息していた生物がどんどん入り込んできて、このビオトープは成長してゆくでしょう。この「ぼうけんの森」は、いわば完成系がないのかもしれません。こどもとともに成長を続ける、「生きる園庭」なのです。

設計士:菊地 宏行

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