和と洋、自然と人工が調和する園舎【あまね保育園】
あまね保育園は、同町のあそか保育園の姉妹園として、2017年8月に開園しました。園の保育理念は「生活や遊びのなかからあらゆる『学び』を得、自分でしっかり考えて行動できるこどもを育むこと」。園舎には、こどもの「自己決定力」を育みたいという想いが込められています。書籍のインタビューでは、あまね保育園の土山法往園長にお話を伺いました。
見通しがよい保育室で「見る力」を育む
土山法往園長『3歳児から5歳児までは、約230㎡の大きな保育室で異年齢保育を行なっています。こどもたちは広い保育室の端から端までを自由に行き来して、「遊びたいもの」を見つけては没頭しています。あらゆるものの見通しがよいこの保育室では、こどもたちは「見る力」を自然と育むことができる。目から情報を入れて、五感を使って理解し、それが行動につながって成長する。自分と年端の近いこどもの行動を観察したり真似たりすることで成長できる、そんな保育室にしたいと考えていたのです。』
それぞれの良さを生かす「調和」
土山法往園長『「日本独自の文化の良さを、こどもたちに根づかせたい」という思いから、和の要素を各所に積極的に取り入れました。園舎の内装には主としてパイン材を用いていて、洋風の趣が強くなりがちなのを、和のエッセンスを加えて調和を図りました。また、人工的な建物だからこそ、自然のものを取り込んで両者を調和させるという点にも注力しました。天井にレースのカーテンをたるませて張ったり、オーナメントを吊り下げたりして、それらが大きな窓から通る風に揺れるさまを見て、こどもたちは「風」の存在を感じることができます。』
社会福祉法人道心
施設名 あまね保育園
所在地 静岡県駿東郡
構造規模 鉄骨造平屋建て
延床面積 955.75㎡
竣工年月 2017年7月