• こども建築

「個性」が調和する、天然素材を生かした園舎【浦和つくし幼稚園】

浦和つくし幼稚園は、それまで使用してきた園舎の老朽化をきっかけに2015年に建て直しを決定しました。それまでの園舎のコンセプトを見直すところからはじまり、約2年間の時を経て2016年春に新園舎が完成。翌2017年には、「遊戯室棟」を耐震改修しました。書籍のインタビューでは、浦和つくし幼稚園の秋本康宏事務長(現:園長(2022年5月現在)にお話を伺いました。

2018年発刊 『こどももおとなもうれしい園舎

個性を生かして「調和」を生み出す園舎づくり

秋本康宏事務長(現:園長(2022年5月現在)『園舎づくりの基本コンセプトは、木やガラスなどの天然素材の良さを生かすこととしました。当園の保育理念は、「こども一人ひとりの良さや個性が発揮され、それらが調和すること」にあります。これは園舎づくりの方針にも、通じるところがあります。大人の都合を重視するのではなく、各素材を際立たせる使い方や組み合わせで、自然で多様な園舎全体のバランスを取ることに重きを置きました。教室の床材はこどもたちの体が直接触れる部分であり、園舎内の印象を決める重要なパーツです。天然素材であること、落ち着いた雰囲気がありながらこどもの感性を刺激する色、抗菌性、素材の強さといった点から、リノリウムを採用しました。』

こどもが「遊び」を追求できる、動線を考えたつくり

秋本康宏事務長(現:園長(2022年5月現在)『園舎づくりにおいては、こどもの動線にも着目しました。各教室や園庭との行き来をしやすく設計したことで、こどもたちはどこで遊ぶかを自分で決め、主体的に遊ぶことができます。たとえば、年少クラスのこどもが年中クラスへ遊びに行ったり、教室に付属しているウッドデッキのテラスから直接園庭へ出て遊んだり。「行きたい場所」へ自由に出入りすることができるこの工夫で、こどもたちは自分の「やりたいこと」を突き詰め、毎日思い切り遊んでいます。』

学校法人秋本学園
施設名 浦和つくし幼稚園
  所在地 埼玉県さいたま市
 構造規模 鉄骨造2階建て
 延床面積 2009.35㎡
 竣工年月 2017年3月

この記事で紹介されている園・施設
浦和つくし幼稚園 園舎の詳細情報へ

関連記事一覧

read more