自然の地形を生かしたS字型のみのる幼稚園
認定こども園みのる幼稚園は、かつては住宅地の中に園舎がありましたが、乳児部門を加え、「認定こども園」としてスタートするタイミングで、「自然の中でこどもたちをのびのびと育てたい」という構想を実現するため場所を移して新園舎をつくることになりました。
書籍のインタビューでは、認定こども園みのる幼稚園の田中邦昌理事長兼園長と、田中泉先生にお話を伺いました。
地形の高低差を「強み」に変える、スキップフロアの園舎
田中邦昌理事長兼園長『たまたま手に入れることができたのは、南側に太平洋を見下ろす高台の雑木林。直線のある建物だとどうしても存在感が出てしまうので、自然環境に溶け込む曲線のある園舎がいいと思っていました。新園舎は、上から俯瞰するとS字のような形をしています。この土地は、東西の高低差が約2mあったのですが、建物はこの段差を生かしたスキップフロアになっていて、東側が中2階と屋上、西側には1階と2階があります。』
園内で「それぞれの楽しみかた」を実現する空間
田中邦昌理事長兼園長『園庭は、「空の園庭(屋上)」、「土の園庭(運動場)」、「森の園庭」の3つがあります。わざわざ遠出しなくとも、園の中で、運動会も、キャンプも、いも掘りも、なんでもできるようにしたかったのです。私どもの教育目標は「元気で明るく、工夫して、力一杯最後までがんばる子の育成」ですが、自然の中で遊びながら、こどもたちは自分で考えて行動したり、いろんな工夫をしたりするようになってきています。』
田中泉先生『先生や給食の調理員など、使う側の職員一人ひとりに意見も聞いて、使い勝手を考えながら新園舎をつくってゆきましたので、掃除の仕方ひとつをとっても、働きやすい園舎であることを感じています。』
学校法人田中学園
施設名 認定こども園 みのる幼稚園
所在地 静岡県富士市
構造規模 鉄筋コンクリート造2階建て
延床面積 1332.06㎡
竣工年月 2013年3月