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【コラム】「時設計×ディック・ブルーナ」流園舎設計2

ブルーナの世界で見られる特徴の一つに、少ない色づかいがあります。基本的には、赤、
黄色、青、緑の4色で、それが世でいうところの「ブルーナカラー」。それにプラスして灰色や茶色もしばしば登場しますが、それぞれの色には、違った意味が込められています。

たとえば赤は、「見る人へ向かってくるあたたかさ」の象徴であり、「幸せな気持ち」を表しています。黄色は「前に向かってくる明るさ」であり、青は「静けさ」や「冷たさ」。それに、「自然」を表す緑。究極の「シンプル」をめざし、この4色であらゆるものを表現することを原点としていました。彼の世界においては、「茶色」と「灰色」もしばしば登場しますが、これは犬や熊、うさぎや象などの動物を描くために追加された色です。ブルーナのデザインにおいては、人や動物、植物や空、海、家など、あらゆるものがこの4色+2色のわずか6色で基本的に成り立ち、それぞれに込められた「意味」から構成されているのです。

この考えを園舎設計に生かして、しらさぎ保育園のアトリエは、この配色を基調として設計しました。そのうえでは、付属的な「茶色」は、「木素材」に変換して採用することで、デザイン全体をとおして「(木による)あたたかみ」や「一体感」を感じられるように工夫しています。

こどもの「自由な発想」を拡げる園舎

この園舎では、アトリエのみならず随所にブルーナカラーを取り入れていますが、ベースとなるのはあくまで「余白」である「白」です。こどもたちが日常のなかで、ブルーナカラーに込められた「意味」を受けとめつつも、この色づかいに縛られることなく、それぞれの考えで自分だけの「意味」を「創造」してほしいという願いを込めているのです。

【コラム】「時設計×ディック・ブルーナ」流園舎設計3に続く

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