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【コラム】「時設計×ディック・ブルーナ」流園舎設計1

世界中のこどもたちに愛されている「ミッフィー」。その作者として知られるディック・ブルーナは、2017年に亡くなりました。オランダ生まれの絵本作家でグラフィック・デザイナーである彼は、89歳でこの世を去るまで、「ミッフィー」をはじめとした、数多くの作品を発表しています。

1927年にオランダに生まれ、20世紀美術の「デ・ステイル」の影響も受けた彼のデザインにおいて最も重視されるのは、シンプルであること。彼は極限まで「むだ」を省き、意図的な「余白」を付加したデザインの作品を数多くつくりあげました。

すべての色と形に込められた「意味」をもとに、できるだけシンプルに――時設計は、ディック・ブルーナのそんな考えに感銘を受け、こどもの感性をより豊かに育むための一つの切り口として、2014年からディック・ブルーナのコンセプトを取り入れた園舎設計を行なっています。日本において、そのコンセプトを株式会社ディック・ブルーナ・ジャパンの公式ライセンスを取得して園舎設計に取り入れたのは、時設計がはじめてです。

ミッフィーの世界に見える、「むだ」を排したデザインの意図とは

“Less is more”―「少なきことは、より豊かなこと」。これは20世紀のモダニズム建築を代表する建築家、ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエが重んじた思想ですが、ブルーナの世界にも見ることができます。極限まで「むだ」を省き、シンプルを極めたブルーナのデザインは、意図的に「余白」を生みだします。そのねらいは、余計な装飾を排除することで、見る人に「想像」の余地を残すこと。デザインする側がその作品の「意味」を限定するのではなく、見る側や使い手が自由に「意味」を「創造」できるデザインとなっています。

最低限のわずかな要素で構築された世界では、デザインの「受け手」によって、そのデザインの意味はさらなる拡がりをもちます。このようなブルーナの概念を、園舎のつくり手としてどのように「設計」に活かすべきかを模索するところから、<時設計×ディック・ブルーナ>の園舎設計がスタートしました。

【コラム】「時設計×ディック・ブルーナ」流園舎設計2に続く

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